古宇利島は沖縄本島の北に位置する小さな島です。お隣屋我地島と直結する橋が連絡しており、さらに屋我地島と沖縄本島も橋で結ばれています。ですので、本島から車で移動することも容易になりました。 古宇利島は別名恋の島、神の島と呼ばれています。日本版アダムとイヴというべき、不思議な伝承が古くから伝わっているからです。 昔々、古宇利島に一組の男女が落ちてきました。その男女は裸で、毎日空から降ってくる餅を食べて平和に暮らしていました。あるとき、突然餅が降ってこなくなったらどうしようと考えるようになり、食べ残しの分を蓄えるようになりました。餅を蓄えるようになると、やがて餅が降らなくなってきました。男女は驚いて空に餅が降ってくるように祈りましたが、祈りはかないませんでした。仕方なく浜に出て魚や貝を食べて生活や労働の苦しみを知るようになりました。そんなある日、ジュゴンが交尾をする風景を目にします。それがきっかけで男女を意識するようになり恥部をクバの葉っぱで隠すようになりました。この男女の子孫が琉球人の始祖となったという伝承です。 この伝説を裏付けるかのように、シラサ岬には男女が生活したと伝えられている岩陰の半洞窟もあります。島全体がパワースポットとなっているのです。